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税務の基礎知識

法人に係る利子割(地方税)廃止と企業版ふるさと納税の創設について

法人に係る利子割(地方税)廃止に関するお知らせ

法人が受け取る預金の利子等について、今まで「源泉所得税(国税)」「復興特別所得税(国税)」「利子割(地方税)」が差し引かれておりましたが、このうち「利子割」が廃止になりました。

期間 平成27年12月31日まで 平成28年1月1日以降
税率 20.315%
(国税15.315%+地方税5%)
15.315%
(国税15.315%)

これに伴い、法人の法人税割額から利子割額を控除する制度、及び、控除不足額を均等割額等へ充当又は還付する制度も廃止されます。廃止の理由は、事務作業の軽減です。赤字法人に対して利子割の還付を行う際、たとえば1円の還付金に対して何百円かの振込手数料がかかり、そのための作業の軽減です。 なお、個人に係る利子等については、今までどおり変更はありません。

例) 入金された預金利息 1,000円の場合の計算

  • 税引前の利息総額
    1,000円 ÷ (1-0.15315)=1,180円 (1円未満切捨て)
  • 利息から差し引かれている国税の金額
    1,180円 × 15.315% = 180円 (1円未満切捨て)
  • 国税のうち、復興特別所得税の金額
    180円 × 2.1/102.1=4円 (1円未満五捨五超入)

企業版ふるさと納税の創設について

昨今、個人のふるさと納税制度は雑誌やテレビで取り上げられることも多くなってきました。今回は企業版のふるさと納税をご案内したいと思います。

企業版ふるさと納税って何?

正式には地方創生応援税制といい、企業が地方公共団体の地方創生推進寄附活用事業に寄付をした場合に従来の寄付金の扱いに加え新たに税額控除の措置が施されるという制度です。

メリットは?

寄付した金額の最大30%が法人住民税などから控除されます。(法人住民税と法人税のうち、地方税である法人住民税から優先的に控除)つまり、「寄付することで課税所得が減る」+「寄付金の30%は納税したことになる」というふたつのメリットが得れます。

適用開始時期:平成28年4月1日以後開始事業年度 ※ 対象となる寄附の要件

  • 寄附額の下限は10万円
  • 本社が所在する地方公共団体への寄附は対象外
  • 地方交付税の不交付団体であって、東京圏・近畿圏中心部・中部圏中心部にある団体は上記枠組みの対象となりません。
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