Tax Knowledge
税務の基礎知識
経理、給与計算の基礎知識
今回は、経理、給与計算の際に良くご質問を頂く内容について再確認していきたいと思います。まずは年間を通してどのような手続きがあるかを見てみましょう!
月 | 実作業 | |||
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1月 | 法廷調書・給与支払報告書提出、源泉所得税納付(納期特例事業所) | |||
3月 | 個人事業主、法人経営者個人確定申告 | |||
4〜6月 | 社会保険料算定、住民税課税決定通知書受取りと交付 | |||
7月 | 社会保険料算定基礎届提出、労働保険申告と納付、源泉所得税納付(納期特例事所) | |||
12月 | 年末調整 |
実は今月7月は社会保険に関する手続きや納付が集中する時期なんです!でも社会保険の手続きといっても、そもそも「社会保険」って?今回は、2号にわたって社会保険制度に関する疑問を解決していきましょう!
1.社会保険制度とは?
社会保険とは国や地方公共団体が運営する公の保険制度を言います。被保険者は強制的に加入することで、不慮の病気や事故等に遭った場合に生活を保障される仕組みとなっています。また社会保険と一口でいっても実は、①健康保険②厚生年金保険③介護保険④雇用保険⑤労災保険の5つの保険料から成り立っています。
2.狭義での社会保険
社会保険は5つの保険料で成り立つと前述しましたが、狭義で社会保険という場合には主に健康保険、厚生年金、介護保険を指します。保険料額は標準報酬月額表を用いて確認します。各保険の概要は、下表をご確認下さい。
健康保険 | 厚生年金 | 介護保険 | ||||
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被保険者 | 摘要事業所(※)に 勤務する常用労働者 | 摘要事業所(※)に 勤務する常用労働者 | 摘要事業所(※)に 勤務する常用労働者の中で、 40歳以上65歳未満の方 | |||
保障内容 | 加入者が病気や怪我、出産、 死亡等により会社を休職している時、 またその家族の病気や 怪我、出産、死亡時の給付 | 加入者また遺族に対し、 老齢年金、障害年金、遺族年金を給付 | 65歳以上の人、または40〜64歳で 特定疾病に該当する病気で要介護度の 認定を受けた場合に給付 | |||
保険料率 | 都道府県により異なる 例:標準報酬月額の大阪10.06%、兵庫10% | 標準報酬月額の17.12% | 標準報酬月額の1.72% | |||
負担割合 | 事業主と労働者で折半 |
※摘要事業所:全法人と常時5人以上就労している事業所(農業や漁業、ホテルや飲食店等のサービス業、各士業を除く)
健康保険の適用外の事業所や個人事業主の方は、国⺠健康保険と国⺠年金の被保険者となります。国⺠健康保険に関しては各市町村によって保険料が変わります。また平成26年現在の国⺠年金保険料額は、月額15,250円です。
3.どのようにして毎年の保険料額は決定する?
実は、保険料額は年一回見直しが行われます。保険料の見直しについての概要は下表をご確認下さい。
健康保険 | 厚生年金 | 介護保険 | |
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算定方法 | 4~6月の報酬の平均額を元に算出 | ||
摘要期間 | 基本的には算定した保険料額を9月~翌8月まで固定して給与天引き | ||
提出書類 | 社会保険料算定基礎届 |
社会保険といっても全員が同じ保険に加入しているわけではないのですね!また保険料率は、随時改定が行われていますので注意が必要です。
次回は、労働保険について確認していきたいと思います!